第2回公認心理師試験[問3]心理学の3大潮流

  • 2019.11.18

問3 20世紀前半の心理学の3大潮流ゲシュタルト心理学、行動主義ともう1つは何か、正しいものを1つ選べ。

① 性格心理学
② 精神分析学
③ 認知心理学
④ 発達心理学
⑤ 人間性心理学

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\ 正解は② /

この問題には正解できましたか?本記事ではこの問題の解説を書きました。ざっくりとこの問題について理解したい方はぜひ記事をご覧ください。

はじめに、この問題のポイントは以下の通りだよ。

この問題のポイント

 ヴント(Wundt)の仕事を把握していることが重要だよ

そして、この記事の目次は以下の通りだよ。

ざっくり解説するよ

まずはそれぞれの選択肢についてざっくり解説するよ。

誤り① 性格心理学

性格心理学が発展した背景は、3大潮流のそれとは異なるよ。

正しい② 精神分析学

ヴントの「要素主義」に対する批判から発展したため、正しいといえるよ。

誤り③ 認知心理学

認知心理学は20世紀後半に成立したと言われていて、3大潮流とは時期が異なるよ。

誤り④ 発達心理学

発達心理学は、アメリカのホール(Hall)が19世紀末に児童心理学として創設し、それまで無理解であった児童の権利を擁護しようという運動と相まって発展したといわれています。
 つまり、3大潮流とは発展の経緯が異なるため、正しいとはいえないよ。

誤り⑤ 人間性心理学

1960年代のアメリカは、ベトナム戦争の反対運動や学生運動、反人種差別運動といった政治的状況にありました。
 そうした背景の中で発展したのが人間性心理学(ヒューマニスティック心理学)で、3大潮流のそれとは異なるよ。

ポイントを解説するよ

ヴィルヘルム・ヴント(Wikipediaより)

この問題では3大潮流は、ヴントの「要素主義」に対する批判から発展したということを押さえておきましょう。

ヴントの要素主義っていうのは、「意識」は純粋感覚と単純感情という要素の複合体として説明できるという立場です。そして、その立場への主な批判と発展をかんたんに記すと、以下の通りになるよ。

・意識に対して、行動を重視したのが「行動主義心理学」
・部分ではなく、全体性を重視したのが「ゲシュタルト心理学」
・意識ではなく、無意識を重視したのが「精神分析学」

3つの異なる視点から枝分かれしていったんだね。

まとめ

3大潮流は、ヴントの「要素主義」に対する批判から発展したということを押さえておきましょう。

そして、行動・全体性・無意識という3つの異なる視点から枝分かれしていったことを覚えておきましょう。

参考資料だよ

公認心理師・臨床心理士の勉強会
くわしい解説はこちらがおすすめだよ。解説内容を参考にさせていただきました。

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