[問5]操作する変数以外に影響する変数
第2回公認心理師試験[問6]順序尺度によるデータの散布度
2019.11.18
問6 順序尺度によるデータの散布度として、正しいものを1つ選べ。
① 中央値
② 平均値
③ 標準偏差
④ 不偏分散
⑤ 四分位偏差
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\ 正解は⑤ /
この問題には正解できましたか?本記事ではこの問題の解説を書きました。ざっくりとこの問題について理解したい方はぜひ記事をご覧ください。
はじめに、この問題のポイントは以下の通りだよ。
代表値と散布度の位置づけを覚えよう!
各尺度で使われる指標を覚えよう!
そして、この記事の目次は以下の通りだよ。
この記事の目次
ざっくり解説するよ
まずはそれぞれの選択肢についてざっくり解説するよ。
誤り① 中央値 ではないよ
中央値とは、データ(測定値)を小さい順に並べた時に、中央(真ん中)に来る値のことで、散布度ではなく代表値の1つだね。
誤り② 平均値 ではないよ
平均値とは、全てのデータ(測定値)を足し算して、測定値の数で割った値ことで、散布度ではなく代表値の1つだね。
誤り③ 標準偏差 ではないよ
標準偏差とは、データ(測定値)のばらつきの程度を示す数値のことだよ。標準偏差は間隔尺度で使われる指標だから間違いだね。
誤り④ 不偏分散 ではないよ
不偏分散とは、標本(調査をしたときにグループから取り出した一部のこと)が属する母集団(グループ全体)の分散の推定値のことだよ。不偏分散も間隔尺度で使われる指標だから間違いだね。
正しい⑤ 四分位偏差 だよ
四分位偏差は標準偏差と同じく、データのばらつき具合を示す指標だよ。代表値として中央値を用いる順序尺度で散布度(データのばらつきの度合を表す量)の指標として使われるんだ(記号で表すとQ)。
ポイントを解説するよ
この問題では代表値と散布度の位置づけを理解していることが一番のポイントだよ。
まず、それぞれの定義を以下に示すね。
代表値 | 分布の中心的な位置を表現するための要約統計量 |
散布度 | 分布のばらつき具合を表現するための要約統計量 |
定義の中で「要約統計量」っていうのが出てきたね。かんたんに説明すると、統計では得られたデータをそのまま眺めていても何のこっちゃ分からないから、そのデータの特徴を要約した値である「要約統計量」というのを算出するんだ。
そして、その要約統計量という親カテゴリーの中に「代表値」と「散布度」という子カテゴリーがあるんだ。各指標の位置づけが分かりやすくまとまった図を以下に載せるね。
そして、尺度ごとに使える要約統計量が違うんだ。これもきれいにまとまった図を以下に載せるね。
それぞれの図にあるように、各指標の位置づけ(階層)を理解しておくこと、この問題でいうと「①中央値と②平均値は代表値だから違うね」みたいな判断ができるよ。
まとめ
代表値と散布度の位置づけを覚えよう!
各尺度で使われる指標を覚えよう!
参考資料だよ
公認心理師・臨床心理士の勉強会
くわしい解説はこちらがおすすめだよ。解説内容を参考にさせていただきました。
【中学数学】3分でわかる!母集団と標本の意味とは?
母集団と標本について例をつかって分かりやすくまとめられているよ。
四分位範囲と四分位偏差の意味|具体例で学ぶ数学
四分位範囲と四分位偏差について例をつかって分かりやすくまとめられているよ。
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comment
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Juri より: 2020/05/28(木) 7:47 AM
公認心理師を受験するために、Twitterから、こちらを拝見させていただいております。
とても、わかりやすくて感謝しております。
もうおばさんなので、なかなか頭に入らなくて困っていたものですから…(笑)
お忙しいとは思いますが、これからもよろしくお願いします(*^_^*)
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