第2回公認心理師試験[問2]ケア会議におけるスタッフへの対応

  • 2019.11.20

問2 統合失調症のデイケア利用者Aについてのケア会議で、スタッフBが「Aさんは気難しく、人の話を聞いていないので関わりが難しい」と発言した。Aには幻聴がある。
 会議の中で、Bの発言に対する公認心理師の対応として、最も適切なものを1つ選べ。

① スタッフの交代を提案する。
② 専門職に困難はつきものであると諭す。
③ 幻聴についてどの程度の知識があるかを質問する。
④ どのような場面で関わりが困難と感じるかを質問する。
⑤ 関わりを拒否するような態度は正しくないことを指摘する。

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\ 正解は④ /

この問題には正解できましたか?本記事ではこの問題の解説を書きました。ざっくりとこの問題について理解したい方はぜひ記事をご覧ください。

はじめに、この問題のポイントは以下の通りだよ。

この問題のポイント

 公認心理師に期待される役割の理解が大切だよ

 連携を通したクライエント支援の認識が重要だよ

そして、この記事の目次は以下の通りだよ。

ざっくり解説するよ

まずはそれぞれの選択肢についてざっくり解説するよ。

誤り① スタッフの交代を提案する。

ケア会議の場で人事について言及することはスタッフBに失礼だね。

誤り② 専門職に困難はつきものであると諭す。

スタッフBの困り感をくんだ対応とはいえないため、適切とはいえないよ。

誤り③ 幻聴についてどの程度の知識があるかを質問する。

ケア会議の場で知識の多寡について言及することはスタッフBに失礼だね。

正しい④ どのような場面で関わりが困難と感じるかを質問する。

スタッフBの困り感を掘り下げる質問は、スタッフBへの配慮もありながら、クライエント支援に役立つ情報も引き出せる可能性があって、みんなにとって有益な対応だといえるよ。

誤り⑤ 関わりを拒否するような態度は正しくないことを指摘する。

スタッフBの困り感をくんだ対応とはいえないため、適切とはいえないよ。

ポイントを解説するよ

この問題では連携を通したクライエント支援の認識がポイントだよ。

心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。

公認心理師法 (定義)第二条 1項 三号より

公認心理師法にもあるように、クライエントだけでなく、他のスタッフ(専門家)を支援していく支援者支援という視点も大切なんだ。

まとめ

公認心理師は、心理に関する支援を要する者の関係者の支援、つまり支援者支援も重要な役割のひとつです。

そうして、クライエントを間接的にも支援していくことが大切なのです。

参考資料だよ

公認心理師・臨床心理士の勉強会
くわしい解説はこちらがおすすめだよ。解説内容を参考にさせていただきました。

公認心理師|厚生労働省
公認心理師法に関する情報がまとめられているよ。

【見やすく表現してみた】公認心理師法|MOSS
ここで公認心理師法を見やすくまとめてみたよ。

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