第2回公認心理師試験[問10]感情に関するモデル・説

  • 2019.11.19

問10 社会的判断に用いる方略を4種類に分類し、用いられる方略によって感情が及ぼす影響が異なると考えられる、感情に関するモデル・説として、正しいものを1つ選べ。

① 感情入力説
② 認知容量説
③ 感情混入モデル
④ 感情情報機能説
⑤ 感情ネットワークモデル

解答をひらく

\ 正解は③ /

この問題には正解できましたか?本記事では正答に最低限必要な知識をざっくりと解説しました。

はじめに、この問題のポイントは以下の通りだよ。

この問題のポイント

 感情に関する各モデル・説が「なぜその名称になったか」の理由から覚えよう!

そして、この記事の目次は以下の通りだよ。

ざっくり解説するよ

まずはそれぞれの選択肢についてざっくり解説するよ。

誤り① 感情入力説 ではないよ

感情入力説とは、Martin(マーティン)らが指摘した、感情がどのような文脈(背景)でインプット(入力・解釈)されるかによって、“課題処理を持続させる個人の動機づけ”への感情の影響の仕方が変わってくるという説だよ。
 たとえば今、公認心理試験の勉強が楽しくて仕方がなくても、公認心理試験を終えたり、合格通知が来たりしたりと文脈が変わると、「もう十分勉強した!」と思っちゃう、みたいな現象が例として考えられるんじゃないかな(ズレてたらコメントで教えてね…)。

誤り② 認知容量説 ではないよ

 認知容量説とは、ポジティブ気分に基づく活性化(特定の記憶表象がただちに利用可能な状態に変換されたこと)拡散はネガティブ気分に基づくそれより広い活性化が生じて認知容量(処理資源)を奪うため、ヒューリスティック処理しかできなくなる。反対に、ネガティブ気分の方は処理資源の消費が少ないので、分析的処理をなしやすいとする説だよ。
 現在ではBless(ブレス)らの実験によって認知容量説は否定されていることから、強く主張されていないんだけどね。

正しい③ 感情混入モデル だよ

感情混入モデルとは、Forgas(フォーガ)が提唱した、処理される課題の難易度や重要度などの条件によって、社会的判断への感情の影響の大きさが異なるとするモデルのことだよ。
 このモデルでは、人間の判断を感情混入の多い(感情の影響を受けやすい)処理方略「実質的処理・動機充足処理」と感情混入の少ない(影響を受けにくい)処理方略「ヒューリスティック処理・直接アクセス処理」の4種類の処理方略に分けられると考えるんだ。

誤り④ 感情情報機能説 ではないよ

感情情報機能説とは、人は評価・判断を行う際に手がかりが乏しいと、自己の感情状態を評価・判断の基盤として用いるというSchwartz(シュワルツ)の説だよ。
 人の評価・判断は自己の感情状態(感情がもつ情報)にひきつけられた方向へと傾く(機能する)とする説、みたいに覚えるといいかも。

誤り⑤ 感情ネットワークモデル ではないよ

感情ネットワークモデルとは、喜びや怒り、悲しみなどの感情はそれに伴う自律的反応や表出行動、その感情を引き起こすできごとなどの知識とネットワーク状にリンクし合っているため、ある感情が生起するとその感情とリンクしている行動や知識が活性化される。
 また、喜びと怒りなどの相反する感情は抑制的なリンクが想定されているため、喜びの感情が活性化されると怒りの感情とリンクしている知識は抑制される、というBower(バウワー)が提唱したモデルだよ。

(準備中)ポイントを解説するよ

この問題のポイントは全154問のざっくり解説記事完成後に執筆予定です。

まとめ

感情に関する各モデル・説が「なぜその名称になったか」の理由から覚えよう!

社会的判断に用いる方略を4種類に分類し、用いられる方略によって感情が及ぼす影響が異なると考えられる、感情に関するモデル・説は「感情混入モデル」だよ!

参考資料だよ

公認心理師・臨床心理士の勉強会
くわしい解説はこちらがおすすめだよ。解説内容を参考にさせていただきました。

感情研究の最新理論|北村英哉(2008)
少し前の論文ですが、感情に関するモデル・説に関する情報がまとめられているよ。

気分が与える影響|科学事典
感情に関するモデル・説についての詳しい解説はこちらもおすすめだよ。

Mood, stop-rules and task persistence
「感情入力説」の定義はこちらを参考にしたよ。

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